2019-02-19 鮮魚の「当日到着」の表示と景表法

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今回の判例  鮮魚の「当日到着」の表示と景表法

今回は裁判例ではなく、消費者庁の措置命令を取り上げます。

消費者庁平成30年11月7日措置命令

 A社は、経営する飲食店で提供する魚介類につき、各店舗のPOP広告やポスターにおいて、「超速鮮魚と既存流通の違い なぜ鮮度が違う?」「超速鮮魚 当日(産地によっては前日) 到着」と記載したうえで、店舗配送までの流通経路を示すイラストを掲載することにより、あたかも、各店舗の料理で使用している魚介類の多くが水揚げされた当日のうちに店舗に配送されたものであるかのように表示していました。

 しかし、実際には、対象となっている料理の全ての魚介類が、水揚げされた翌日以降に配送されたものでした。

消費者庁の判断

 消費者庁は、以下のとおり判断し、以下のような措置命令を発しました。

● A社が行っていた表示が景品表示法に違反するものである旨を一般消費者へ周知徹底すること。

● 再発防止策を講じて、これを役員及び従業員に周知徹底すること。

● 今後、同様の表示を行わないこと。

解説

(1)景品表示法の「優良誤認表示」規制

 景表法は、表示や広告について、さまざまな規制を定めています。

 この点、景品表示法(景表法)5条1号は、事業者が、自己の供給する商品・サービスの品質などについて実際のものよりも著しく優良であると表示することで、不当に顧客を誘引するような行為を禁止しています。

 そして景表法に違反する不当な表示がなされているという疑いがある場合、消費者庁は、調査を実施し、その結果として違反行為が認められれば、当該行為を行っている事業者に対し「措置命令」を発します。

 また、調査の結果違反の事実が認められない場合でも、違反のおそれのある行為について「警告」がされたり、違反につながるおそれのある行為について「注意」の措置がとられることがあります。

 特に、措置命令を受けると、多くの場合即日に、インターネット上で公表されることになります。この場合、企業としての信用に無視できないダメージが及び、顧客を引き寄せようと思って行った行為が大きな逆効果となりえますから、十分な注意が必要です。

(3)ビジネス上の留意点

 優良誤認表示について留意すべき点は、この規制は故意に偽って表示する場合に限らず、誤って表示してしまった場合であっても、結果的に優良誤認表示に該当する場合は規制の対象になるということです。

 また、優良誤認表示を効果的に規制するため、消費者庁は、優良誤認表示に該当するか否かを判断する必要がある場合には、期間を定めて、事業者に表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができ、事業者が求められた資料を期間内に提出しない場合や、提出された資料が表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものと認められない場合には、不当表示とみなされるという規定もあります。

 それで、普段から、自社の商品やサービスについて、特にセールスポイントとして強く訴求する事項ならなおさら、表示の裏付けがあるのかを確認しておくことや、いざというときに行政庁に提出できる客観的な資料を準備しておくことは、自社のレピュテーションや信用を守る点で重要と思います。



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