著作物とは
著作物の概要
著作物とは、「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」をいいます(著作権法2条1項1号)。ここで重要なのは、「創作的表現」の部分です。つまり、次の2点がポイントなります。
- 創作性が必要である。
- 「表現」である必要がある(表現以前の「アイディア」は保護の対象ではない)。
創作性
ある表現が著作物となるためには、「創作性」があるかないかが重要となります。もっとも、芸術的な高度さが必要という意味ではありません(幼児の絵なども創作性があれば著作物となります。)が、誰が表現しても同じような表現となるような表現(新聞の死亡広告、時候の挨拶等)は創作性がなく著作物とはなりません。
これに関連して、判例では、タイプフェイス(文字書体)については、従来の書体と比べて顕著な独創性と美術鑑賞の対象となりうる程度の美的特性を備えているような例外的な場合を除き、判例は著作物とは認めていません。
なお、著作権を得るためには何らかの手続は必要なく、著作者が著作物を創作したときに自動的に発生し、権利を得るためにどんな手続きも必要ありませんが、著作権の登録制度が存在します。
アイディアそのものは保護の対象外
著作権で保護されるのは「表現」そのものであって、アイディアそのものは著作権法では保護の対象外です。例えば、食品製造会社から、秘蔵の製造法が記載された冊子を従業員が盗み、誰かがその製法を使ってその食品を作っても、それ自体は著作権違反とはなりませんし、同じ製造方法を全く別の表現で記載した本を出版しても、も著作権侵害にはなりません(もっとも、不正競争防止法違反となる可能性は高いでしょう。)。
著作物の種類
著作物には主に以下のような種類があります。
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言語の著作物
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小説、脚本、論文、講演
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音楽の著作物
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楽曲、歌詞、演奏
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舞踊、無言劇の著作物
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踊りの振り付け
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美術の著作物
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絵画、版画、彫刻、書、美術工芸品、漫画、劇画
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建築の著作物
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建築物そのもの
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地図、図形の著作物
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地図、学術的な性質を有する図面、図表、模型
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映画の著作物
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映画、テレビドラマ、ビデオ
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写真の著作物
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プログラムの著作物
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昭和 60年に行われた著作権法の一部改正で、コンピュータ・プログラムが著作権法で保護されることが明確にされました。
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二次的著作物
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著作物を翻訳、編曲、変形、脚色、映画化、その他翻案することにより創作したものは、原著作物とは別の著作物として保護される
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編集著作物
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百科事典、判例集、論文集
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データベースの著作物
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昭和61年の改正で、そのデータベースの保護が明確化されました。
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外国の著作物
外国の著作物についても、以下のものは、著作物として我が国でも保護されます。
- 日本が条約上保護義務を負う著作物
- ベルヌ条約及び万国著作権条約(日本はいずれも加入しています)の加盟国の国民の著作物
- これらの条約加盟国で最初に発行された著作物
- 日本で最初に発行された外国人の著作物
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著作者とは
著作者とは、著作物を創作した者です。ヒントを与えたり資料を提供したり、助言をしただけの者、校閲者は、創作に関与したとはいえないので、著作者にはなりません。
共同著作物の著作者
共同著作物とは、2人以上の者が共同して創作した著作物であつて、その各人の寄与を分離して個別的に利用することができない場合(座談会、討論会形式のものなど)をいいます。この場合、その著作物は共同著作物となり、共同して創作した者が共同著作者になります。
法人著作
一定の場合、法人が著作者になります。具体的には以下の要件を満たす場合です。
- 法人等の発意に基づくもの
- 法人等の業務に従事する者が職務上作成するもの
- その法人の著作名義で公表するもの
- 契約、勤務規則その他に別段の定めがないこと
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著作者の権利
著作者の権利は、大きく分けると、著作者人格権と、著作権(著作財産権)の2つになります。
著作者人格権
著作者人格権には、以下のものがあります。
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公表権
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著作物を、公表するかしないか、するとすれば、いつ、どのような方法、条件で公表するかを決めることができる権利
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氏名表示権
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著作者名を表示するかしないか、するとすれば、どのように表示するか(実名か変名か)を決めることができる権利
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同一性保持権
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著作物の内容、題号を意に反して勝手に変えたり削ったりさせない権利
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名声・声望保持権
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著作者の名誉又は声望を害する方法によりその著作物を利用する行為。例えば、著作者が希望しなかったであろうと思われる場所に著作物を設置したり、高尚な音楽を低俗なショーの伴奏に使用するなど
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著作権(著作財産権)の内容
著作権(著作財産権)には、以下のような内容があります。
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複製権
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印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法によって著作物を有形的に再製する権利(上映、演奏、放送といった無形的な再生は、複製ではない)
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上演権・演奏権
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著作物を公衆に直接見せ又は聞かせることを目的として上演したり、演奏したりする権利
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上映権
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著作物を公に上映する権利
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公衆送信権・伝達権
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テレビ、ラジオなどの放送、ケーブルテレビなどの有線放送、インターネットを通じてのインタラクティブ送信、また、送信を可能にすること(サーバーへのアップロード等)(以上が公衆送信権)また
>,公衆送信される著作物を受信装置を用いて公に伝達する権利(伝達権)
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口述権
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言語の著作物を朗読、説教、講演、講義等で口頭で公に伝える権利
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展示権
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美術の著作物と未発行の写真著作物の原作品を公に(人の来集する野外の場所等に)展示する権利
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頒布権
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映画の著作物をその複製物によりを頒布(譲渡・貸与など)する権利
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譲渡権
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映画の著作物を除く著作物を、その原作品又は複製物の譲渡により公衆に提供する権利
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貸与権
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映画以外の著作物の複製物を公衆へ貸与する権利
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翻訳権・翻案権など
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著作物を翻訳、編曲、変形、脚色、映画化、その他翻案する権利
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二次的著作物の利用権
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自分の著作物を原著作物とする二次的著作物を利用することについて、二次的著作物の著作権者がもつものと同じ権利
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著作権の保護期間
著作権には保護される一定の期間があります。主な内容は次のとおりです。
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実名(周知の変名を含む)の著作物
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著作者の存命中及び死亡した日の属する年の翌年の1月1日から起算して
50
年
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無名・変名の著作物
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公表された日の属する年の翌年の1月1日より
50
年
(著作者の死後
50
年を経過したこと明らかであれば、そのときまで)
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団体名義の著作物
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公表された日の属する年の翌年の1月1日より
50
年
(創作後50年以内に公表されなければ、創作後50年)
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映画の著作物
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公表された日の属する年の翌年の1月1日より70年
(創作後70年以内に公表されなければ、創作後70年)
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共同著作物
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その著作物の著作者の中で最後に死亡した人の死亡時を基準に計算します。
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著作隣接権とは
著作隣接権とは何でしょうか。
これは、実演家、レコード製作者、放送事業者、有線放送事業者に認められた著作権法上の権利です。著作隣接権者は、著作者ではないので、著作権そのものはありませんが、一定の権利が認められています。なお、著作者人格権はありません。
実演家の権利
実演家とは何か 実演家とは、演奏家、歌手、指揮者、演出家、俳優、舞踊家などをいいます。
実演家の権利内容 実演家には、次のような権利があります。
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録音権・録画権
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その実演を録音、録画する権利
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放送権・有線放送権
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その実演を放送、有線放送する権利
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送信可能化権
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実演をインターネットなどでインタラクティブ送信(公衆からの求めに応じて自動的に送信すること)できるようにするため、サーバーにアップロードする権利
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商業用レコードの二次使用料を受ける権利
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その実演が適法に録音されている商業用レコード(市販のレコード、
CD
、
LP
、テープ等)が放送や有線放送で使用された場合、放送事業者や有線放送事業者からその使用料(二次使用料)を受ける権利
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譲渡権
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その実演が固定された録音物又は録画物を公衆へ譲渡する権利
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貸与権等
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商業用レコードを貸与する権利。国内で最初に販売された日から1年を経過した場合は、貸レコード業者から報酬を受ける権利に転化する
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レコード製作者の権利
レコード製作者には次のような権利があります。
| 複製権 |
そのレコードを複製する権利
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送信可能化権
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実演をインターネットなどでインタラクティブ送信(公衆からの求めに応じて自動的に送信すること)できるようにするため、サーバーにアップロードする権利
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商業用レコードの二次使用料を受ける権利
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その実演が適法に録音されている商業用レコード(市販のレコード、
CD
、
LP
、テープ等)が放送や有線放送で使用された場合、放送事業者や有線放送事業者からその使用料(二次使用料)を受ける権利
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譲渡権
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そのレコードの複製物を公衆へ譲渡する権利
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貸与権等
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商業用レコードを貸与する権利。国内で最初に販売された日から1年を経過した場合は、貸レコード業者から報酬を受ける権利に転化する
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放送事業者の権利
放送事業者には次のような権利があります。
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複製権
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その放送又はこれを受信して行なう有線放送を受信して、その放送に係る音又は影像を録音し、録画し、又は写真その他これに類似する方法により複製する権利
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再放送権・有線放送権
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その放送を受信して再放送したり、有線放送する権利
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テレビジョン放送の伝達権
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そのテレビジョン放送等を受信して、影像を拡大する特別の装置(超大型テレビやビル壁面のディスプレイ装置、オーロラビジョンなど)で、その放送を公に伝達する権利
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著作隣接権の保護期間
著作隣接権の保護期間は、次のとおりです。
| 実演 |
その実演を行ったときの翌年から50年 |
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レコード
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その音を最初に固定したときの翌年から50年
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放送、有線放送
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その放送を行ったときの翌年から50年
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著作物の利用方法
利用方法の概要
他人の著作物を利用するにはどうしたらよいでしょうか。
- 対象について、著作物の種類及び保護期間から、著作権上保護されるか否かを調べます。著作権上保護されない著作物であれば、原則として自由に利用できます。
- 対象が著作権上保護される著作物であるとして、予定されたその著作物の利用方法から、許諾を必要としない場合かどうか検討します
。
- 許諾を必要とする場合は、許諾を得る手続・交渉を行います。
ただし、保護期間が切れた著作物を利用する場合には注意が必要です。著作権のないクラシック音楽であっても、編曲されたものの場合編曲者の著作権を調査する必要がありますし、演奏などの実演者の隣接著作権を確認する必要もあります。
著作物の自由利用(許諾なしに使用できる場合)
著作物について著作権者の許諾なく自由に利用できる場合とはどんな場合でしょうか。
私的使用のための複製 これは、個人的に又は家庭内等これに準ずる限られた範囲内(少数の友人間)において使用する場合をいいます。ただし、公衆の使用に供されるダビング機器(例えば、ビデオ店に置いてあるダビング機器など)を用いて複製すること、コピーコントロール機能を解除して行う複製は無断ではできません。
図書館等における複製 政令で定められた図書館(公共図書館、大学図書館等)における複製については、調査研究の用に供するために、著作物の一部分を複製することができます。
引用 報道、批評、研究その他の目的で、自己の著作物の中に他人の著作物の一部を取り込んで利用することができます。主に以下の要件を満たす必要があるほか、出所の明示が必要です。
- 紹介、参照、評論等引用の目的に必然性があること
- 引用が正当な範囲内であること(原則としてその著作物の一部)
- 引用する側と引用される側とを明瞭に区別でき両者に主従関係があること
- 引用される側の著作者人格権を侵害しないこと
教育的目的による制限 一定の公共的目的の場合には、著作物を自由に利用できます。これには以下のような場合があります。
- 教科用図書等への掲載(33条) この場合、著作者への通知と著作権者への補償金の支払が必要です。副読本はこれにあたりません。
- 学校教育番組の放送等(34条) この場合、著作者への通知と著作権者への補償金の支払が必要です。
- 教育機関における複製(35条) 学校その他の教育機関において教育を担任する者は、授業に使用することを目的として必要と認められる限度において、公表された著作物を複製することができます。ただし、営利目的の学校(予備校、学習塾)は含まれません。
- 試験問題としての複製(36条) 入学試験その他他人の学識技能に関する試験又は検定の目的上必要と認められる限度において、試験又は検定の問題として複製することができます。営利目的の場合、著作権者への補償金の支払が必要です。
営利を目的としない上演等 営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合に限り、公表された著作物を上演、演奏、口述、上映することができます。ただし、実演家又は口述を行う者に対し報酬が支払われないことが必要です。
時事問題に関する論説の転載等 新聞、雑誌に掲載された政治上、経済上、社会上の時事問題に関する論説(学術的な性質を有するものを除く)は、ほかの新聞、雑誌に掲載したり、放送したりできます。ただし、これらの利用を禁止する旨の表示がある場合は、この限りではありません。署名入りの記事は、転載禁止の表示とみなされています。
報道、政治、裁判に関する制限
- 政治上の演説,裁判手続における陳述等の利用 公開して行われた政治上の演説や陳述、裁判での公開の陳述は、同一の著作者のものを編集して利用する場合を除き、利用することができます。
- 時事の事件の報道のための利用 当該事件を構成し,又は当該事件の過程において見られ,若しくは聞かれる著作物は,報道の目的上正当な範囲内において,複製し,及び当該事件の報道に伴つて利用することができます。
- 裁判手続、立法又は行政の目的における複製 裁判の手続のため必要と認められる場合、立法又は行政上の目的のための内部資料として必要な場合には、著作物を複製することができます。
美術の著作物等に関する制限
- 美術の著作物等の原作品の所有者による展示 美術又は写真の著作物の原作品の所有者(又はその同意を得た者)は、その作品を公に展示できます。ただし、公園や、一般公衆に開放されている屋外の場所又は構造物の外壁等に恒常的に設置する場合には著作者の許諾が必要です。
- 公開の美術の著作物等の利用 美術の著作物(その原作品が、公園等の屋外の場所に恒常的に設置されているものに限る)又は建築の著作物は、自由に利用することができます。ただし、彫刻を増製する場合、建築の著作物を建築により複製する場合(複製物を譲渡する場合)、もっぱら美術の著作物の複製物の販売を目的として複製する場合等は除きます。
- 美術の著作物等の展示に伴う複製 展覧会の開催者は、展示出品物を解説又は紹介する目的で、案内書、解説書に複製して掲載することができます。
プログラムの著作権の複製物の所有者による複製等 プログラムの所有者は、プログラムの著作物を、自ら当該著作物を電子計算機において利用するために必要と認められる限度において、プログラムの複製(例えばバックアップのために複製すること)、翻案(ハードウェアへの最適化のため翻案すること等)を行うことができます。
著作物の譲受又は使用許諾(許諾によって使用できる場合)
以上のような、許諾を得ずに著作物を利用できる場合に当てはまらなければ、第三者の著作物を利用する場合、利用者において正当な権限を得なければいならず、権限なく利用する場合、著作権侵害となります。以下、権限を得る方法について解説します。
著作権の譲渡を受ける
● 原稿の買取りは著作権の譲渡になるか
そのときの契約によりケース・バイ・ケースですが、買取りの契約に際し、著作権を譲渡する旨が当事者間で明確にされていない限り、著作権の全部を譲渡したとは考えられないと思われます。もっとも、買取りに際して支払われた金額が余りに高額であるなど、著作権が譲渡されたという合意が推定される場合もあります。
著作権の使用許諾を受ける 著作権の使用許諾を受けるには、原則として、著作権者等から個別に許諾を受ける必要があります。そのためには、著作権者等に連絡し、許諾の意思の有無、許諾の条件について話し合い合意に至る必要があります。
他方、一部の著作物については、著作権管理団体が集中的に著作権を管理し、使用許諾の窓口となっている場合があります。この場合、当該著作権管理団体が文化庁に届け出ている著作物使用料規程があります。
例:
日本音楽著作権協会(JASRAC) http://www.jasrac.or.jp/
日本脚本家連盟 http://www.writersguild.or.jp/wgj/index.html
日本美術家連盟 http://www.jaa-iaa.or.jp/
日本レコード協会 http://www.riaj.or.jp/
実演家著作隣接権センター http://www.cpra.jp/
日本写真著作権協会 http://www.jpca.gr.jp/
私的録音補償金管理協会 http://www.sarah.or.jp/
私的録画補償金管理協会 http://www.sarvh.or.jp/
著作物の利用に関する個別問題
貸CD店でCDを貸し出す場合 市販されているレコード(CD)を貸与する場合は、作詞・作曲家などの著作者、歌手、演奏家などの実演家、及びレコード製作者の各当事者について、貸与権が働き、これら権利者の許諾なく貸し出すことはできません。ただし、実演家及びレコード製作者については、レコードの発売後1年を過ぎると貸与権がなくなり、貸レコード業者から報酬を受ける権利が働くことになります。
翻訳物を使う場合 翻訳物といった二次的著作物の利用については、翻訳者の権利のほか、原作者の権利が働きます。それで、翻訳物を出版するなど翻訳物を使用する場合は、翻訳者と原作者の許諾も必要になります。
共同著作物の場合 共同著作物の著作権は、その著作者全員が共有します。ただし、その行使は、原則として著作者全員の合意に基づき行わねばなりません。なお、映画の著作権は、著作者である監督等が共有するのではなく、法律の定めによって映画製作者(映画会社)に帰属します。
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著作権に関わる個別問題
音楽の場合
音楽の場合、各種の権利が入り交じっており、複雑な権利書理が必要となります。まず、音楽を作曲者・編曲者・作詞者には著作権があり、演奏者や歌唱者等の実演家、レコード製作者、放送事業者にはそれぞれ著作隣接権があります。それで、使用形態に応じ、場合によっては、音楽について権利を有する者の全部の許諾を得る必要があります。
例えば、あるCDを利用する場合、レコード会社の許諾、作曲・編曲・作詞者、実演家等の許諾を得る必要があります。他方、例えばインターネット上で、他人の曲を自分で演奏し歌った曲を使用するような場合は、作曲・編曲・作詞者といったその曲の著作権者の許諾で足りることになります。
出版権を中心とした出版に関わる問題
出版とは 「出版」とは、著作物を相当数複製し、公衆に頒布することです。現在は、出版作業に大きな手間と費用を要することから、出版を専門とする出版社が、著作権者と出版契約を結び、出版活動を行うという場合は広く見られます。
出版契約の内容 出版社(出版者)は、著作権者と「出版契約」を交わすことにより出版する権利を得ますが、契約の内容としては、著作権者の持つすべての著作権を出版社に譲渡する場合、複製権だけを出版社に譲渡する場合、著作権者が著作権を持ちつつ、出版社に対して複製・頒布を許諾する場合のほか、著作権者と出版社との間で出版権を設定する場合もあります。
以下に述べるとおり、出版権の設定と出版の許諾契約では、権利義務の内容が大きく異なります。それで、契約においては、出版権設定か単なる出版許諾か、契約上明確にしておく必要があります。
出版権の設定 出版権の設定とは、著作権法79条1項に定められているもので、著作権のうち「複製権」を有する者が、当該著作物を独占的に出版する権利を第三者に設定することをいいます。なお、その著作物が質権の対象となっている場合には、その質権者の許諾も必要とします(79条2項)。
ただし、この3年又は設定行為によって定めた年数を経過した後、複製権者は、当該著作物を全集その他編集物として複製(出版)することができ、設定期間中に著作者が死亡したときは、全集等への複製が可能となります(80条2項)。
出版権の存続期間 出版権の存続期間は、設定行為によって設定することができますが、設定しない場合は「最初の出版の日から3年間」です(83条)
出版権の譲渡、処分の制限 出版権者は、複製権者の承諾がない限り、この出版権を譲渡し、または質権の対象とする(担保とする)ことはできません(87条)。
出版権者の義務 出版権者は、設定行為において別の定めをする場合を除き、原稿を引き受けてから6か月以内に出版する義務、慣行に従い継続して出版する義務を負います(81条)。また、出版権者は、その著作物をあらためて複製しようとするときは(増刷、改訂など)、そのつど、あらかじめ著作者に通知しなければなりません(82条2項)。改めて複製される際、著作者は、正当な範囲内において、その著作物に修正又は増減を加えることができます。
出版権の消滅 出版権は以下の場合に消滅します。
- 出版権の存続期間が終了したときは当然に消滅します。
- 出版権者が、出版を6か月以内に行う義務に違反したときは、通知をもって消滅させることができます。
- 出版権者が慣行にしたがい継続して出版する義務に違反した場合、複製権者は3か月以上の期間を定めてその履行を催告したにも関わらず、履行がされないときも、通知をもって消滅させることができます。
- 複製権者である著作者が、その著作物の内容が自己の確信に適合しなくなつたとき、その著作物の出版を廃絶するために、出版権者に通知してその出版権を消滅させることができます。ただし、、該廃絶により出版権者に通常生ずべき損害をあらかじめ賠償する必要があります。
出版権の登録
出版権については、次に掲げる事項は、登録しなければ第三者に対抗することができません(88条)。
- 出版権の設定、移転(相続その他の一般承継によるものを除く)、変更若しくは消滅(混同又は複製権の消滅によるものを除く。)又は処分の制限
- 出版権を目的とする質権の設定、移転、変更若しくは消滅(混同又は出版権若しくは担保する債権の消滅によるものを除く。)又は処分の制限
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著作権の登録制度
著作権の成立と登録の要否
著作権の成立においては、何らの方式や手続、届出等は必要なく、著作物を創作すること、実演、レコード制作、放送を行うこおだけで足ります(これを無方式主義といいます。)
しかし、一定の法的な効力を発生させるために、著作権法は登録制度を定めています。また、著作権関係の法律事実を公示する、著作権が移転した場合の取引の安全を確保するといった趣旨もあります。
著作権の各登録制度の概要
実名の登録 無名または変名で公表された著作物の著作者がその実名を登録することができます(75条)。
登録の申請ができるのは、著作者又は著作者によって遺言で指定された者です。この登録を受けることにより、登録された者がその著作物の著作者として推定されます。保護期間に関し、この登録を受けることによって、実名で公表された著作物と同様、著作権の保護期間が公表後50年間ではなく、著作者の死後50年になります(75条3項)。
第一発行年月日又は第一公表年月日の登録 著作権者又は無名もしくは変名の著作物の発行者が、その著作物が最初に発行、又は公表された年月日の登録を受けることができます。これによって、反証がない限り、登録年月日に最初の発行又は公表があったと推定されます(76条)。
プログラムの著作物の創作年月日の登録 プログラムの著作物の著作者が、その著作物について、創作後6か月以内であれば、創作年月日の登録を受けることができます。これにより、反証がない限り、その登録年月日において当該プログラムの著作物の創作があったものとの推定を受けることができます(76条の2)。
著作権等の移転等の登録 著作権、出版権、著作隣接権について、以下の事実を登録することができ、登録しないと、第三者に対抗することができません(77条)
- 著作権、著作隣接権の移転又は処分の制限
- 著作権、著作隣接権を目的とする質権の設定、移転、変更若しくは消滅、又は処分の制限
- 出版権の設定、移転、変更若しくは消滅、又は処分の制限
- 出版権を目的とする質権の設定、移転、変更若しくは消滅、又は処分の制限
登録の方法
登録は、登録申請書を文化庁に提出し、文化庁長官が当該事項について登録原簿に記載することによってなされます(78条1項)また、登録免許税として所定の金額の印紙を貼付します。例えば、
- 実名登録 9,000円
- 第一発表年月日・公表年月日の登録 3,000円
- 著作権、出版権の移転の登録 18,000円
- 著作隣接権の移転の登録 9,000円
- 著作権、出版権、著作隣接権を目的とする質権の設定 債権金額の1000分の4
- 出版権の登録 30,000円
なお、プログラムの著作物の登録に関しては、指定登録機関として、(財)ソフトウェア情報センターが指定されており、プログラム著作物の登録の業務はこの機関がすべて引き受けています。
原簿の照会
著作権登録原簿、著作隣接権登録原簿、出版権登録原簿については、所定の手数料を支払った上で、原簿の謄本若しくは抄本、附属書類の写しの交付を請求することができ、又は閲覧を請求することができます。手数料として著作権登録原簿等の謄本及び抄本の請求の場合は1部につき1,800円、著作権登録原簿等の附属書類(登録受付簿)の写しの交付の場合は1件につき780円、著作権登録原簿等又はその附属書類の閲覧の場合は1件につき730円が必要です。
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著作物が侵害された場合
権利主張の方法
侵害行為の差止請求 著作者、著作権者等は、著作者人格権、著作権等を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができます。
損害賠償請求 侵害者に対し、著作権等の侵害行為によって被った損害の賠償を求めることができます。
権利行使の手順、方法
著作権侵害の事実等の確認、証拠収集 まずは、以下のような証拠を収集する必要があります。
- 著作権を主張するための証拠資料
- 著作権を侵害している物件(複製物等)の入手
- 著作権侵害者を特定する証拠の収集
証拠保全の申立 場合によっては、著作権侵害の証拠とするため、証拠保全という手続を行うこともあります。例えば、ある会社において自社ソフトウェアがライセンス数を超えて多数の端末にインストールされているといった場合、交渉又は裁判を開始した時点で、相手方が自分の端末からそのソフトウェアを削除してしまうといった不都合が生じます。このような場合、証拠保全の申立を行い、裁判所がこれを認めれば、相手方の会社にある端末における違法コピーの事実を証拠として保全することができます。
警告、交渉 著作権侵害行為の停止又は必要に応じ、損害賠償等の請求を行うため、通常は話し合いを申し出、交渉を行います。話し合いを申し出るにあたっては、多くの場合、内容証明郵便による警告書という形を用います。話し合いによ
合意に至った場合、多くの場合には合意内容を「示談書」「合意書」といた書面にします。話し合いがまとまらず、又は相手方がそもそも話し合いに応じない法的手続が必要となります。
著作権侵害行為差止の仮処分の申立て 早急に著作権侵害行為の停止を求めたいが、相手方が交渉に応じない場合又は交渉よりも法的手続が効果的であると判断した場合、仮処分の申立を行うことがあります。一般的に、仮処分は、訴訟よりもスピーディに審理がなされます。
著作権侵害行為差止の訴訟又は損害賠償請求訴訟の提起 侵害者に対し、訴訟によって、著作権侵害行為の差止又は予防を求めることができます。その際、侵害行為を組成した物、侵害行為によって作成された物又は専ら侵害行為に使用された機械若しくは器具の廃棄を求めることができます。
また、侵害者に故意又は過失があり、侵害行為によって損害が発生している場合、損害賠償請求をすることもできます。
裁判外紛争処理機関(ADR)による解決 当事者間で話し合いによる解決の余地がある場合、裁判外紛争処理機関を利用したほうが迅速円満な解決を得ることができる場合があります。例えば、代表的なADRとしては、次のようなものがあります。
刑事告訴 侵害者の故意が立証できる場合には、刑事告訴ができる場合もあります。
その他の救済手段 その他の救済手段として、プロバイダ責任制限法に基づく削除請求、侵害物品の輸入差止申立といった手段もあります。
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