英文契約頻出用語集

英文契約でよく登場する用語の解説

 英文契約においては、頻繁に登場する用語・特殊用語があります。

 本ページでは、実務上重要なキーワードを順次取り上げていきたいと思います。なお、概ねABC順に並んでいます。また、(*)は工事中です。

A As is As the case may be
B Bona fide
E Execution, Execute
F Force majeure
H Hereof, Hereto, Hereby, Hereunder
I Including but not limited to In consideration of Indemnification
In lieu of
M Made and entered into
O On behalf of
P Party (Parties) Provided, however, that
R Reasonable(*) Represent and warrant
S Shall, Will
W Whereas Without prejudice Witnesseth

 

As is

 ”as is”とは、「現状有姿のまま」という意味を持ちます。たとえば、中古品を売り渡す際に、「現状のままであり、瑕疵があっても何の保証もない」という意味で売買するというケースです。

 この”as is”ベースでの売買は、PCなどのパッケージソフトウェアの使用許諾契約に少なからず見られます。

例文:
ABC furnishes the Products to DEF “as is” basis. ABC DISCLAIMS ALL AND ANY WARRANTIES WHETHER EXPRESS OR IMPLIED INCLUDING WITHOUT LIMITATION WARRANTIES OF MERCHANTABILITIES OR FITNESS FOR ANY PARTICULAR PURPOSE.

ABCは、本製品を「現状のまま」DEFに提供する。ABCは、明示か黙示かを問わず、商品性又は特定の用途への適合性の保証を含む(これらに限らない)、あらゆる保証をしない。

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As the case may be

 ”As the case may be”とは、「場合により」という意味を持ちます。

 つまり、複数の条件やケースが考えられる場合に、ケースに応じて、複数の効果を発生させる、という意味で使用されます。

例文:
The rights under the preceding Article must be exercised within one year from the time when the buyer knew the facts if the buyer was in good faith, or within one year from the time of the contract if the buyer had knowledge, as the case may be.

前条の規定による権利は、買主が善意であったときは事実を知った時から、悪意であったときは契約の時から、それぞれ一年以内に行使しなければならない。

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Bona fide

 ”Bona fide”とは、ラテン語に由来する語で、英文契約書で使用される場合、「善意」という意味を持ちます。

 ただしここでいう「善意」は、通常の意味の善意(善い意図)ではなく、ある事項について「知らない」という意味です(日本の民法も同様の意味で「善意」を使うことがあります)。

 法律では、ある事実について「知らない」場合(「善意」の場合)にその当事者に保護が与えられ、他方で「知っている」場合(「悪意」の場合)、保護が与えられないという規定は少なくありません。

例文:
Method of Negotiation of Negotiable Instrument of Value and Bona Fide Acquisition

有価証券の譲渡方法及び善意取得

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Execution

 ”execution of this Agreement”と表記される場合、「本契約書への署名」という意味を持ちます。文脈上明らかにそう解釈すべき場合を除き、前記表現においては”execution” “execute”が、「執行」「実行」という意味を持つことは、通常はありません。

 他方、権利や判決・仲裁判断(arbitral award)という言葉と結びつけて”execution”が登場する場合には、「執行」「実行」を意味します。

例文1:
IN WITNESS WHEREOF, the parties hereto have caused this Agreement to be executed by their duly authorized representatives as of the date first above written.

以上の証として、本契約当事者は、頭書の日付で、正当な権限を付与された代表者をして本契約書に署名した。

例文2:
Convention on the Execution of Foreign Arbitral Awards

外国仲裁判断の執行に関する条約

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Force majeure

 ”force majeure”とは、いわゆる「不可抗力」を意味します。契約締結から履行完了までの長い期間がかかる取引などでは特に、想定外の不可抗力的な事態が発生することがあります。

 それで、不可抗力が発生した場合の当事者の責任の減免といった法的な効果や、取るべき対応について、あらかじめ定めておく規定が不可抗力規定です。

例文:
If any performance of this Agreement shall be interfered with by governmental restrictions, war, civil commotion, riots, strike, lock out, acts of God (such as typhoon, earthquake, flood or fire), or causes which are beyond reasonable control of the Parties, the Party so affected shall not be responsible for delay in or failure or performance of this Agreement for such length of time.

本契約の履行が以下の事由により妨げられる場合、当該事由により影響を受ける当事者は、当該事由が生じている間、本契約の履行遅延又は履行不能につき責任を負わない。その事由とは、政府による規制、戦争、内乱、暴動、ストライキ、ロックアウト、自然災害(台風、地震、洪水、若しくは火災)、又は両当事者が合理的方法で制御できないものをいう。

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Hereof, hereto, hereby, hereunder

 英文契約書においては、 hereof, hereunder, herein, hereto, herebyなどの用語が頻繁に登場します。ここでは、”here”とは、当該契約そのものを指します。

 例えば、 hereofであれば、「本契約の」という意味になります。また、 hereunderなら「本契約に基づき」「本契約上」という意味になります。heretoは、”to this Agreement”という意味であり、文脈によって日本語は異なりますが、例えば”Parties hereto”であれば、「本契約両当事者」となります。

例文1:
Headings in this Agreement are for convenience only and shall not affect the interpretation hereof.
本契約の見出はもっぱら便宜上のものであり、本契約の解釈には影響を与えないものとする。

例文2:
Any notice required or permitted to be given hereunder shall be in writing.
本契約上義務のある通知、又は可能な通知は、すべて書面でなすものとする。

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Including but not limited to

 英文契約において頻繁に登場する、”including but not limited to”は、「…を含むが、これらに限定されない」という意味を持ちます。また、別の表現として、”including without limitation”ともいいます。

 契約規定について、ある事項を列挙する場合に、こうした列挙事項が例示である旨を明示する場合に使用されます。日本語の契約では、「~を含む」「~等」と表現すれば、例示であると解釈されるのが通常ですが、英文契約では、”including”に加え、”but not limited to”をあえて加える表現が非常に多く使用されます。

例文:
In no event shall ABC be liable for any indirect, special or consequential damages, including but not limited to, damages for profit loss.
いかなる場合も、ABCは、間接損害、特別損害又は派生的損害について責任を負わない。かかる損害には逸失利益を含むが、これに限定されない。

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In Consideration of

 このフレーズは、通常、以下のようなくだりで、英文契約の前文に登場します。

 NOW, THEREFORE, in consideration of the premises and the mutual agreements contained herein, the parties hereto agree as follows.
(そこで、本契約の前提と、以下に含まれる相互の合意を約因として、両当事者は以下のとおり合意する。)

 そして、ここでいう”consideration”という語は、「約因」と訳されます。これは英米法に由来する考え方ですが、契約の成立には「約因」と呼ばれるものが必要であるとされます。この約因とは、別の表現では「対価性」とも訳せます。つまり、契約においては、それぞの当事者が権利を得、義務を負い、それが対価関係になっている、換言すれば「対価性がある」、この場合に契約の成立を認める、という考えです。

 以上のような観点から、英文契約では「約因」について謳っておくのが無難といえます。

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Indemnification

 Indemnification(名詞)、又はIndemnify(動詞)は、英文契約書に頻繁に登場します。その基本的意味は、「補償」「補償する」というものです。つまり、一方当事者が被った損害や費用などを補償するという意味で使用されます。

例文:
ABC agrees to indemnify and hold DEF harmless from and against any and all losses and damages arising from of any claim brought against DEF alleging that the sale or use of the Licensed Products constitutes an infringement on any patent in the Territory owned by a third party.

ABCは、許諾製品の販売及び使用につき、第三者が許諾地域で保有する特許の侵害にあたるとしてDEFに対し請求をなした場合、これから生ずる一切の損失及び損害につき、DEFに補償し、DEFを免責することに同意する。

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In lieu of

In lieu of…とは、ラテン語に由来するもので、「…に代わって」という意味を持ちます。

例文:
The presiding judge may specify a period in which a witness is to submit a document in lieu of examination.
裁判長は、証人が尋問に代わる書面の提出をすべき期間を定めることができる。

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Made and entered into

 ”made and entered into”とは、日本語にすると「締結した」という意味になります。

 ”made”だけでも”entered into”だけでも「締結」という意味を持ちますが、英文契約においては、このように似たような言葉を並べて記載する表現が珍しくありません。

例文:
This Agreement, made and entered into this first day of October, 2012 between Momotaro Ltd., a company incorporated under the laws of Japan, having its head office at…

本契約は、桃太郎株式会社(日本法人。本店所在地:…)…との間で締結されたものであり、…

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On behalf of

 On behalf ofとは、「…の代理として」「…のために」「…を代表して」という意味があります。

例文:
Neither party shall have any right or authority to assume or incur any obligation or liability of any kind on behalf of the other party.
いずれの当事者も、他の当事者に代わって、義務又は他の責任(種類を問わない)を引き受け、又は生じさせる権利も権限を持たないものとする。

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Party (Parties)

 partyとは、契約の一当事者を、partiesは、文脈によって契約の複数当事者又は全当事者を意味します。またthird partyという場合、通常は契約当事者ではない、第三者を指します。

 また、契約の当事者であることを明示する意味で、”the parties hereto”とか”the parties to this Agreement”と書く場合もあります。

例文:
NOW, THEREFORE, the parties hereto mutually agree as follows:
ここにおいて、本契約の両当事者は、以下のとおり相互に合意する。

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Provided, however, that

 ”Provided, however, that”(howeverがなく、”provided that”という場合もあります)は、いわゆる「ただし書き」です。つまり原則規定を定めた後、条件を定めたり例外を定めたりするのに使用されます。

例文:
An applicant for a patent may amend the description, scope of claims, or drawings attached to the application, before the service of the certified copy of the examiner’s decision notifying that a patent is to be granted; provided, however, that following the receipt of a notice provided under Article 50, an amendment may only be made in the following cases:
特許出願人は、特許をすべき旨の査定の謄本の送達前においては、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をすることができる。ただし、第50条の規定による通知を受けた後は、次に掲げる場合に限り、補正をすることができる。

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Represent and warrant

 ”represent and warrant”とは、日本語にすると、「表明、保証」という意味です。

 たとえば、M&Aに絡んだ事業譲渡や株式売買において、その譲渡の対象である事業や会社について、譲渡時点での特定の事実や権利状況について「表明」し、譲渡後の「保証」を行うという趣旨で、この文言が使われます。

 M&Aのほか、ソフトウエア、特許権等の知的財産のライセンス等の契約でも、権利者が自己の権利について保証することがあります。

例文:
ABC represents and warrants that:
(i) ABC is the legal, record, and beneficial owner of the Shares free and clear of any pledges, liens or other security interests, or any other encumbrances,
(ii) DEF will acquire the title to the Shares when the Shares are transferred to DEF pursuant hereto,


ABCは、以下の事項を、表明し保証する。
(i)ABCは、本株式につき、質権、先取特権、他の担保権、または他の何らの負担の設定もなく、法律上、そして名義上かつ実質上の保有者であること
(ii) 本契約にしたがって本株式が移転した時点で、DEFは、本株式の所有権(権原)を取得すること

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Shall, Will

 ”Shall” 又は “will”は、英文契約書においては、当事者が負う義務を意味したり、契約上の必要な条件を意味したりします。日本語では、多くのケースで「~ものとする。」「~しなければならない。」等と訳されます。

 shallもwillも、義務を意味することに変わりはありませんが、英文契約においては、shallのほうが比較的高い頻度で使用されています。もっとも、shallより若干弱い義務という意味を込めてwillが使用されていると見られないでもないケースもあります。

例文1:
The trade term “FOB” shall be interpreted in accordance with INCOTERMS 2000 as amended.

貿易条件のFOBという用語は、2000年版インコタームズ(又はその改定)により解釈されるものとする。

例文2:
In consideration of the grant of the license hereunder, Licensee shall pay to Licensor as follows:

本契約に基づき許諾されるライセンスの対価として、ライセンシーは、ライセンサーに対し、次のとおりの支払をなすものとする。

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Whereas

 ”Whereas”は、英文契約書では、前文(recital、preamble)において頻繁に使用されます。これは、契約締結に至った経緯、目的、理由や事情などを述べる箇所で使用されます。そして、この前文の箇所を、”Whereas Clause”と呼ぶこともあります。

 なお、一般に、この前文は、契約書の本文ではないため、原則として法的拘束力はないと考えられています。

例文:
WHEREAS, A desires to sell to B certain products set forth herein, and,
WHEREAS, B is willing to purchase from A the said products.
NOW, THEREFORE, in consideration of the mutual agreements contained herein, the parties hereto agree as follows:

Aは、本契約に定める製品をBに販売することを望んでおり、Bは前記製品をAより購入したいと考えている。
よって、ここに、本契約に含まれる相互の合意を約因として、本契約当事者は以下のとおり合意する。

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Without prejudice

 ”without prejudice”とは、日本語にすると、「他の権利に影響を及ぼすことなく」という意味になります。

 例えば、一方当事者に契約違反があり、相手方が契約を解除したとします。この場合に、解除したことによって、契約違反によって生じた損害の賠償を求める権利が消滅するのではないか、という疑義が生じます。

 そこで、「他の権利に影響を及ぼさない」とあえて明記する、という趣旨で、”without prejudice”が使われるわけです。

例文:
Either party may, without prejudice to any other rights or remedies, terminate this Agreement by giving a written notice to the other with immediate effect, if any of the following events should occur :


 以下のいずれかの事由が生じた場合、いずれの当事者も、相手方に対する書面通知により、本契約を解除することがで、解除の効果はただちに発生する。なお当該解除によって他の権利または救済手段を失うことはない。

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Witnesseth

 ”witnesseth”とは、日本語にすると「証する」という意味の古風な英語で、契約書の前文で使用されます。

 この語が契約書において使用されるときには、多くの場合、主語は契約書自体となります。具体的には、“This Agreement …witnesseth”“This Contract …witnesseth”といった構文となり、「本契約は、以下のことを証する」と訳されます。

例文:
This Agreement, made and entered into this 5th day of September, 2012, by and between :
ABC Inc., a company incorporated under the laws of the state of New York, and having its principal office at *****, New York, New York, U.S.A. ( hereinafter referred to as “ABC” ), and
DEF Corporation, a company organized and existing under the laws of Japan, and having its principal office at ****, Minato-ku, Tokyo, Japan (hereinafter called “DEF”),
        WITNESSETH :
WHEREAS, ABC desires to sell…..

本契約は、ABC Inc.(ニューヨーク州法人。本店所在地:米国ニューヨーク州ニューヨーク市*****)と、DEFコーポレーション(日本法人。本店所在地:東京都港区*****)との間で2012年9月5日に締結されたものであり、以下のことを証するものである。
ABCは、…を販売することを希望しており…

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