情報提供・商標登録異議申立

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他者の商標の登録を争う方法

 
 本来登録を受けるべきでない商標が誤って登録されないようにするため、又は、登録されるべきではない商標の登録を無効とするため、第三者が異議を申し立てる制度があります。これらについて、弁護士、弁理士に依頼することもできます。

 具体的には、以下のような方法があります。

情報提供制度

 商標が出願されると出願公開されますが、第三者が、特許庁に対し、当該出願に関して登録要件を満たしていないこと等について、情報を提供することができます。詳細はこちらをご覧ください。

商標登録異議制度

 商標登録異議とは、第三者が、登録後一定期間以内に、特許庁に対し、ある商標登録の取消を申し立てることができる制度です。詳細はこちらをご覧ください。

不使用取消審判

 他社がある登録商標を得ているものの、その商標が実際に使用されていないと思われる場合にも、当該商標の取消を求める審判です。なお、不使用取消審判については、不使用取消審判の項目で詳述します。

無効審判

 利害関係がある場合に、請求することができます。異議申立のような厳格な期間の制約はありませんが、無効審判請求理由の大部分は、登録の日から5年で消滅します。なお、商標登録無効審判については、無効審判の項目で詳述します。

情報提供

情報提供制度の概要

 商標が出願されると出願公開されますが、第三者が、特許庁に対し、当該出願に関して登録要件を満たしていないこと等について、情報を提供することができます。

情報提供をすることができる当事者

 情報提供については、誰でも行うことができます。匿名で情報提供することもできます。ただし、匿名の場合は、提供した情報の利用状況について、特許庁からのフィードバックを受けることはできません。

情報提供の対象となる商標登録出願

 情報提供については、特許庁に係属している商標登録出願について行うことができます。言い換えれば、特許庁に係属しなくなった商標登録出願(拒絶査定が確定した出願、設定登録された商標出願、取り下げられた商標出願)について情報提供を行うことはできません。

提出可能な資料

 情報提供は「書類」で行うことになっています。

これら「書類」の例としては、以下のようなものがあります。

  • 刊行物・その写し
  • 商標登録出願の願書の写し
  • 商標の使用を示すパンフレット、カタログ、取引書類等

情報提供者へのフィードバック

情報提供者が希望する場合、特許庁から、提供された情報の利用状況について、以下の項目についてのフィードバックを受けることができます。

  • 提供された情報が情報提供前の拒絶理由通知書に既に利用されていたか
  • 提供された情報が情報提供後の拒絶理由通知書に利用されたかどうか

情報提供を行う際の提出書類の様式

 情報提供を行う際には、以下のような様式に沿って書類を作成し、提出書類とともに提出します。

【書類名】 刊行物等提出書

(【提出日】 平成 年 月 日)

【あて先】 特許庁長官 殿

【事件の表示】
【出願番号】

【提出者】
 (【識別番号】)
 【住所又は居所】
 【氏名又は名称】

【代理人】
 (【識別番号】)
【住所又は居所】
【氏名又は名称】

【提出する刊行物等】

【提出の理由】

商標登録異議申立

商標登録異議制度とは

 商標登録異議とは、第三者が、登録後一定期間以内に、特許庁に対し、ある商標登録の取消を申し立てることができる制度です。

商標登録異議申立の期間・申立権者

 商標登録異議申立は、当該商標の登録が掲載された公報発行の日から2か月以内に行う必要があります。

 商標登録異議申立は、利害関係の有無は問わず、誰でも行うことができます。それで、当該商標権者が自社の取引先や提携先である場合や、あるいは今はもめたくない競業先である場合等、知り合いに申立人になってもらうなど、ダミーの申立人を立てるというケースは実務上珍しくありません。

商標登録異議申立の審理

 商標登録異議申立がなされた場合、3名または5名の審判官が慎重に審理します。

 その結果、商標登録を維持する場合には維持決定通知が、異議に理由があると認めた場合には登録の取消理由通知が、特許庁から送付されます。

 取消理由の通知がなされた場合、商標権者には、取り消されるべき理由に対し意見書を提出して反論する機会が与えられます。それでも審判官が取り消されるべき理由があると判断すると、商標の取消決定がなされ、その商標権はもとから存在しなかったという扱いになります。

不服申立

 登録異議申立の結果、取消決定がなされた場合、知財高裁に対して取消訴訟を提起することができます。この場合、商標権者は決定の謄本が送達された日から30日以内に取消決定に対する不服訴訟を提起できます。

 しかし、異議申立に対して登録を維持する決定については不服を申し立てることができないことになっています。この場合、当該商標の登録についてさらに争っていくためには、商標登録無効審判の請求を検討する必要があります。

商標登録無効審判との相違

 商標登録異議申立は、前述のとおり公報発行日から2か月以内に行う必要があります。他方無効審判の場合にはいつでも(商標権消滅後も)請求することができます。ただし、無効審判についても一部の無効理由は5年という制限があります。

 また商標登録異議申立は、利害関係の有無は問わず、誰でも行うことができます。他方、無効審判の場合、利害関係人以外は審判を請求できません。

 

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