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1.1.2 取締役の他社役員兼務~取締役の資格

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取締役と他社役員の兼務(原則)

 取締役が、他社の取締役を兼務することはできるでしょうか。

 この点、会社法には、取締役が他社の取締役を兼務・兼任すること自体を禁止する規定はありませんし、実際、兼務する例は少なくありませんから、原則として兼務は可能です。ただし、以下に述べる事情等の場合、別途の考慮が必要です。

独占禁止法上の制約

 他の役員を兼務することが、独占禁止法上問題となることがありえます。すなわち、独禁法13条1項は、他社の取締役を兼務することによって「一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合には、その役員の地位を兼ねてはならない」と定めています。

 また同条2項は、「自社と競争関係にある他社に対して、自社の取締役を兼務取締役として受け入れるよう強制してはならない」とも定めています。以上の規制にかからないよう注意する必要があります(詳細は後日解説を加える予定です。)。

会社法上の制約

競争関係にある会社の役員の兼任

 会社法上も一定の制約があります。取締役が、競争関係に立つ会社の取締役になることは、別に解説する取締役の忠実義務(自己又は第三者の利益を優先させ、会社の利益を犠牲にするようなことをしない義務)・競業避止義務に違反する可能性があります。なお、競業避止義務については、こちらをご覧ください。

 それで、この場合、兼任について、取締役会の承認を得る必要があります。

親子会社に関する監査役兼務の規制

 また、監査役の場合、会社法335条2項において、「監査役は、株式会社若しくはその子会社の取締役若しくは支配人その他の使用人又は当該子会社の会計参与・・若しくは執行役を兼ねることができない。」と規定されています。したがって、取締役は、親会社の監査役も兼ねることができませんし、監査役は、子会社の取締役を兼ねることはできません。

 なお、会社間の親子関係の有無について簡単に付け加えます。まず、自社及び子会社が保有する、ある会社の議決権割合が過半数にあたる場合、当該会社は子関係となります(会社法2条3号、会社法施行規則3条3項1号)。

 また、自社及び子会社が所有する議決権所有割合が40%を超えて50%以下の場合も、。緊密な関係者などが保有する議決権を加えると保有議決権割合が50%超となる場合、又は、融資比率(債務保証等を含む)が50%超である場合などにも、子会社となるとされます(会社法施行規則3条3項2号)。

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